保険会社から示談書・示談金を提示されたが金額に納得いかない場合
交通事故日から数ヶ月が過ぎ、保険会社から示談書を提示されたら・・・
ついに示談が成立し、実際に損害賠償金が支払われることになりますが、少し待ってください。
保険会社から提示された内容、そのまま鵜呑みにすべきではありません。
早く終わらせたい気持ち、保険会社からの提示だから妥当なのだろうという気持ち、様々あると思いますが、一度は弁護士に内容をチェックしてもらうべきです。
今回は、保険会社から示談書を提示された後、損害賠償請求の注意点についてご説明します。
損害賠償金の算定には3つの基準がある
実は、損害賠償金の算定には3つの基準があるとされています。まず1つめが「自賠責保険基準」、2つめが「任意保険基準」、3つめが「裁判所(弁護士会)基準」です。
保険会社側が提示してきた金額というのは、任意保険基準に該当するものです。
しかし、裁判所基準の場合、さらに金額が上乗せされることになります。もう1つの基準がある以上、保険会社側が提示した金額であきらめてしまう必要はありませんし、必ずしも妥当なものとは言えないのです。
ただし、やっかいなことに自身で裁判所基準にしてほしいと交渉しても、話をまともに聞いてもらえないケースが多く、また、聞いてくれたとしても法的な根拠を示すようにと言われてしまいます。
専門知識がない個人の方が示談交渉を行う場合、保険会社に裁判所基準の支払いを認めさせるのは、困難と言わざるを得ません。
示談書を提示されてからでも弁護士に相談
一般に示談書を提示されてからでは弁護士に相談しても遅いと考える方も多いのですが、実際はそんなこともありません。弁護士は示談書提示後の交渉からであっても、十分に力を発揮します。
保険会社側は、弁護士が交渉に絡んでくるだけで、「本当に裁判を起こされるのではないか?」と考えるようになります。
裁判ともなれば裁判所基準が採用され、現在提示している金額よりも上乗せになる可能性が十分にあるため、交渉だけでも金額の上乗せにまず同意してくれます。
実際に裁判を起こすかどうかについては、どうしても時間がかかってしまうデメリットが生じてしまうため、ご依頼者様の気持ち次第になります。
しかし、弁護士に介入してもらったというだけで、裁判をせず交渉だけで金額を上乗せできるのは、まさに弁護士の強みと言えるでしょう。
不当な対応を続けられる場合は裁判へ
なお、上記は良心的な対応の保険会社であった場合の例です。
中には明らかに不当な対応をされていることもあり、それに気付かないのを良いことにそのまま示談成立させようとする保険会社もあります。
こういった保険会社は、弁護士介入後も不当な対応を続け、最終的には裁判にまで発展することもめずらしくはありません。
当事務所も、あまりに不当な対応をする保険会社については、容赦なく裁判へと切り替えております。
当事務所は裁判を厭わない事務所です
ただ、先述していますが、裁判となるとどうしても時間がかかってしまいます。
これは介入した弁護士にとっても同じことです。中には解決までに時間をかけたくないため裁判を避ける弁護士もいます。しかし、当事務所は裁判することを厭わない事務所です。
ご依頼者の方には可能な限り現状を細かく説明し、ご了承を得た上で裁判へと移行しています。そして、納得できる損害賠償金を取り戻せるよう最大限サポートさせていただきます。